目次
はじめに
FreeCADには「歯車ワークベンチ(Gear Workbench)」があり、モジュールや歯数などの基本パラメータを入力するだけで簡単に歯車を生成できます。今回は モジュールm=1.5、歯数Z=25、厚みt=8mm の平歯車を作る手順をまとめます。
FreeCAD ダウンロード 外部 www.freecad.org オープンソースの3D CADソフト FreeCAD の最新版や開発版をダウンロードできる公式ページです。Windows、macOS、Linux向けのインストーラやソースコードを提供しています。FreeCADは新しい方の、1.0.0を使います。
Gear ワークベンチの導入方法
拡張機能の管理(アドオンマネージャー)を開く
メニュー → ツール (Tools) → 拡張機能の管理 (addon Manager)

Gearを検索
アドオン一覧で「gear」または「Gears Workbench」を探す。
作者は “looo” のものが一般的

インストール
インストールを押すと、自動的に必要なファイルがダウンロードされてFreeCADに追加される

再起動
FreeCADを再起動すると、右上のワークベンチ切り替えメニューに 「Gears」 が表示されるようになる
Bodyの作成と ワークベンチの切り替え
- FreeCADを起動
- Parts Design ワークベンチで新しいBodyを作る
- 次に、右上のワークベンチ選択メニューから 「Part Design」 ではなく 「Gear」 を選択

歯車の生成
新規Bodyを作成したら、ツールバー > Gear から、またはメニューバーから「Involute Gear(インボリュートギヤ)」をクリック。
デフォルトの歯車が表示されるので、プロパティを設定していきます。モデル
タブ > base
設定の数字を今回作りたい、
- ハイト(Height, t): 8.0
- モジュール(Module): 1.5
- 歯数(Number of Teeth, Z): 25
に書き換える。

これで3Dビューに基本的な歯車が表示されます。

モデルの調整
- ボス加工: 必要に応じて「Part Design」でに戻って、ギヤにスケッチして押し出し加工
- 穴追加: 中心にシャフト用の穴を作る場合は「Part Design」でスケッチしてポケットカット
- (キー溝寸法等は規格を参照してください)

エクスポート
完成した歯車モデルは
- STL形式で3Dプリント用に出力
- STEP形式で他のCADソフトに渡す
などの用途に使えます。

まとめ
今回のように、モジュール・歯数・厚みを入力するだけで、すぐに実用的な歯車データを作れるのがFreeCADの強みです。ギヤ比を考えた設計や3Dプリントでの試作にも向いており、設計と実験をつなぐ第一歩として活用できます。